杉児創立期

志水隆先生が教鞭を取っていた東京都杉並区立桃井第三小学校(桃三)の合唱クラブが、
小学校の合唱教材のレコーディングやNHKの教育放送に出演。
その活動はマスコミ、教育界に広く知られるようになった。

第1回定期演奏会(1964年 昭和39年)

12月1日(火)、杉並公会堂にて第1回定期演奏会を行う。小学生中心の団員は33名。
NHK教育放送TVでドイツ民謡を数多く演奏していたため、そこで歌われた曲を主体にプログラムを組む。

プログラム
第一部 ドイツ民謡 [訳詞:中山知子/編曲:荒谷俊治・増本喜久子](ユッパイディ・世の中は楽しい・さらわれた王女・狩の歌・猟人の別れ・旅のうた・ひげのお医者さん)
第二部 世界の民謡~テレビ出演で演奏した曲(踊ろう楽しいポーレチケ・牧場の小道・アルプス一万尺・森へ行きましょう・うたうよカッコー・線路はつづくよどこまでも・おおブレネリ・車にゆられて・エンヤマカホイ)
第三部 ドイツ民謡(春の知らせ・おやすみ・たのしいおどり・クルプファルツの猟人・小鳥の結婚式・わかれ)
第四部 流浪の民、美しき青きドナウ
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 伴奏:中島和彦 / 特別出演:小島琢磨
第2回定期演奏会(1966年 昭和41年)

4月9日(土)、杉並公会堂にて第2回目の演奏会を行う。
合唱ミュージカル『白雪姫』の日本語版(中山知子先生による翻訳)を初めて上演する。

プログラム
第一部 ドイツ民謡 (世の中はたのしい・糸ぐるま・小鳥のうた・なつかしきわがウィーン 等)
第二部 お伽話音楽劇 『白雪姫』 [作曲:F・W・メラー/訳詞:中山知子]
第三部 日本民謡 (郵便配達・ひえつき節・桑名の殿様)
第四部 NHK みんなのうた 歌のメリーゴーランドより(ゆかいに歩けば・海は招く・手のひらを太陽に・元気で笑え 等)
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 伴奏:恩田宣子 / 衣装:横山ワカ /振付:竹邑類
第3回定期演奏会(1967年 昭和42年)

4月15日(土)、杉並公会堂にて第3回定期演奏会。
バレエで有名なチャイコフスキーの『くるみ割り人形』を合唱組曲にした初の試みは好評を得る。

プログラム
第一部 日本のうた・ドイツのうた(川・雪の降る町を・てんさぐの花・かりぼし切り歌・小鳥だったら・星かげいくつ 等)
第二部 合唱組曲『くるみ割り人形』~チャイコフスキーバレエ音楽から~[作詞:中山知子、編曲:増本喜久子]
第三部 NHKみんなのうた 歌のメリーゴーランドより(夕日を追いかけて・さあ太陽をよんでこい・回転木馬・ともだちのうた・ワルツはすてき 等)
スタッフ 他
指揮:志水隆(客演:徳丸聡子) / 伴奏:恩田宣子・中島和彦 / 演出:後藤田純正 / 振付:竹邑類
第4回定期演奏会(1968年 昭和43年)

4月13日(土)、杉並公会堂にて第4回定期演奏会。
はじめてクラシックピアノ作品を合唱に編曲して歌う。
『メンデルスゾーンの無言歌による8枚のスケッチ(中山知子・増本喜久子)』は
その続編も含めて杉児の大切なレパートリーとなる。
ミュージカル映画で有名な『サウンド・オブ・ミュージック』を初めて演奏する。

プログラム
第一部 ドイツのうた(アベベルムコルプス・おおひばり・ブラームスの子守うた・ウィーンの森の物語 等)
第二部 日本のわらべ唄 (おおさむこさむ・安楽城のわらべ唄・おちゃらかおちゃらか 等)
第三部 『メンデルスゾーンの無言歌による8枚のスケッチ』[作詞:中山知子/編曲:増本喜久子]
第四部 『サウンド・オブ・ミュージック』より
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 伴奏:恩田宣子(ピアノ)・佐藤登美子(エレクトーン)
第5回定期演奏会(1969年 昭和44年)

9月14日(日)、杉並公会堂にて第5周年の定期演奏会。
この年から定期演奏会は秋に行われるようになる。
5年間の集大成として『白雪姫』『メンデルスゾーン』『世界の民謡』を演奏するとともに、
新作ミュージカルとして、アンデルセンの『マッチ売りの少女』を発表。

プログラム
第一部 杉並アンコールミュージカルファンタジー『白雪姫と七人の小人た 』[作曲:F・W・メラー/訳詞:中山知子]
第二部 世界の民謡 (若人のうた・てんさぐの花・小鳥の結婚式・ふるさとの空は 等)
第三部 杉並のレパートリーから (風にのって・村のおどり・別れ・旅のうた・ワルツはすてき・海の底から・元気に笑え・美しき青きドナウ)
第四部 合唱ファンタジー『マッチ売りの少女』[原作:アンデルセン/台本・演出:中山知子/作曲:増本喜久子]
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 伴奏:恩田宣子・潮田槙子 / 打楽器:林原博子
第6回定期演奏会(1970年 昭和45年)

9月11日(金)、日経ホールにて第6回定期演奏会。
『ぼくらのフォスター』でギター演奏を初めて取り入れる。
公害問題をテーマとしたミュージカル『けんちゃんとおばけ』(初演)はバンド演奏が入り、
ロックのリズムを取り入れた新しいスタイルの演奏となる。

プログラム
第一部 (声あわせて歌おう・逃げた小鳥・誰かが口笛ふいた・歌えバンバン 等)
第二部 『ぼくらのフォスター』 [作曲:S・C・フォスター/作詞:中山知子/編曲:増本喜久子]
第三部 合唱ミュージカル 『けんちゃんとおばけ』 [作詞:伊藤アキラ/作曲:越部信義]
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 伴奏:山中直子(ピアノ)・浜田三彦(ギター)・新室内楽協会 /
演出:竹邑類 / 舞台監督:赤沢一良
第7回定期演奏会(1971年 昭和46年)

9月15日(水)、杉並公会堂にて第7回定期演奏会。
杉児の定番レパートリー曲のほか、新作の『ほらほらコンサート(ほらコン)』を発表。
『ほらほらコンサート(ほらコン)』は合唱と様々な楽器の音色やリズムの組み合わせが
斬新な作品で、大きなセットを組んだ、立体的な舞台演出は話題を呼ぶ。

プログラム
第一部 世界のうた (ウィーンの森の物語・青い空・グリーンスリーブス・夢をのせて 等)
第二部A 日本民謡、わらべうた (猫の嫁入り・子守うた・桑名の殿様・こきりこ)
第二部B 『メンデルスゾーン作曲(無言歌)より』 [作詞:中山知子/編曲:増本喜久子]
第三部 合唱バラエティー『ほらほらコンサート』 [作詞:中山知子/作曲:越部信義]
スタッフ 他
揮:志水隆 / 伴奏:山中直子 / 振付:竹邑類 / 舞台監督:加藤三季夫
第8回定期演奏会(1972年 昭和47年)

9月17日(日)、杉並公会堂にて第8回定期演奏会。
クラシック作品に新しくショパンの『レ・シルフィード』が加わる。
『スクリーンテーマバラエティ』では初めてポピュラーソングを取り入れる。
ミュージカルは『くつやとこびと』、第四部ではヨハン・シュトラウスを中心とした
ワルツ集といった新作ぞろいのバラエティ豊かな演奏会となる。

プログラム
第一部 合唱組曲 ショパン 『レ・シルフィード』 [作詞:中山知子/編曲:荒谷俊治](風はひらく・枯葉の子守唄 等)
第二部 『スクリーンテーマバラエティ』 [作詞:中山知子/編曲:越部信義](野生のエルザ・雨にぬれても・トゥナイト・アンドアイラブハー等)
第三部 合唱ファンタジー 『くつやとこびと』 [台本・翻訳:中山知子/作曲:増本喜久子]
第四部 ワルツの国から (合唱ポルカ・おばけのカノン・シトロンの花咲くところ 等)
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 構成:中山知子 / 伴奏:星野明子・OG団員 /
演出・振付:竹邑類 / 舞台監督:加藤三季夫
第9回定期演奏会(1973年 昭和48年)

9月13日(木)、杉並公会堂にて第9回定期演奏会。
初めて『ハーモニーの輪』を演奏。
『みんなでミュージカル』では、今まで演奏してきたミュージカル作品の中から
名曲を取り上げつなげていく楽しい構成となる。

プログラム
第一部 合唱組曲 『ハーモニーの輪』 [作詞:中山知子/作曲:蒔田尚昊]
第二部 合唱シューベルト歌曲集 [原曲:F・シューベルト/訳詞:中山知子/編曲:荒谷俊治]
第三部 合唱バラエティ 『みんなでミュージカル』(今までのミュージカル作品から抜粋)
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 伴奏:岡井直子
第10回定期演奏会(1974年 昭和49年)

10月15日(火)、杉並公会堂にて第10回定期演奏会を行う。
10周年の集大成として、杉児のレパートリーを集めた『杉並カレンダー』、
オペラ歌手の中沢桂さんを迎え、アンデルセン物語『ある母の物語』を上演。
そして新作の杉並ミュージカルとして『不思議の国のアリス』を発表する。

プログラム
第一部 杉並カレンダー (光る小道・海の底から・ふるさとの空 等)
第二部 杉並ファンタジー アンデルセン物語より 『ある母の物語』[作詞:中山知子/作曲:蒔田尚昊]
第三部 杉並ミュージカル 『ふしぎの国のアリス』 ~ルイスキャロルの童話より[作詞:中山知子/作曲:越部信義]
スタッフ 他
指揮:志水隆 / 構成:中山知子 / 特別出演:中沢桂 / 伴奏:岡井直子・星野明子・チキチキバンド /
演出:竹邑類 / 舞台監督:加藤三季夫